◆「本当のアメリカ」探しの旅に出る若者(m144)◆
◎収録アルバム:「ブックエンド」
♪『アメリカ』の歌詞<1>
二人 愛し合い 未来を一つにしよう
大丈夫さ 必要な物はこのバッグの中にある
それから タバコ1ケースと
ワーグナーさんのパイも買って
さぁ!出発だ アメリカを見つける旅へ
♪アルバム「ブックエンド」は「歌で人生をなぞる」コンセプト・アルバム◆
・コンセプト・アルバムとは、ある一定のテーマまたは物語に沿った楽曲によって構成されたアルバムの事です。3曲目の『アメリカ』は「本当のアメリカ」探しの旅に出る若者の歌です。
・「ブックエンド」の曲目(A面)
1. ブックエンドのテーマ : テーマ曲(歌なし)
2.わが子の命を救いたまえ: 自殺する少年を助けようとする母
3.アメリカ: 「本当のアメリカ」探しの旅に出る若者
4,オーバース: 離婚する夫婦
5.老人の会話: 老人ホームで録音した老人の会話
6.旧友: 公園にたたずむ年老いた友人達
7.ブックエンドのテーマ: テーマ曲(歌あり)
♪「本当のアメリカ」探しの旅に出る若者◆
・1960年半ばのアメリカは「人種差別デモ」「ベトナム反戦デモ」などが頻発し、騒然とした状況にありました。そして、アメリカの人々は、国の在り方そのものにも疑問を抱く様になっていました。
・「自由の国アメリカ」「人種のるつぼアメリカ」が「病めるアメリカ」にもなろうとする中で「本当のアメリカ」を探しに旅に出る若い二人、ポールとキャシー。キャシーは、イギリスで出会ったポール・サイモンのガールフレンドで、この歌は実際に二人がアメリカ大陸を旅した時に書かれたとも言われています。
♪『アメリカ』の歌詞<2>
キャシー 僕は自信を失ってしまったよ
僕は この苦しさと虚しさに もう耐えられないんだ
♪『アメリカ』を始めて聞いたのは中学の時◆
・中学の時、始めて『アメリカ』を聞いた時の衝撃は何だったのでしょうか?
私はそれまで「アメリカン・ドリーム」で代表される、いわゆるカッコいいアメリカしか知りませんでした。歌詞には「人種差別」も「ベトナム反戦」も出てこず「みんなアメリカを探しに出てきたんだ」という歌詞が繰り返されます。今考えると、あの時の衝撃は「楽曲の素晴らしさ」だけでなく「病めるアメリカ」を強烈に憂うポール・サイモンの魂に心揺さぶられたからだと考えられます。
・アメリカ(3分30秒)
・「病めるアメリカ」を強烈に憂うポール・サイモンの魂に心揺さぶらます
・作詞・作曲:ポール・サイモン 歌:S&G