◆『ミセス・ロビンソン』の歌は「アメとムチ」の魅力(m168)◆
◎収録アルバム: 「卒業」「ブックエンド」 等
♪映画「卒業」の挿入歌『ミセス・ロビンソン』
・映画「卒業」は、ベン(ダスティン・ホフマン)とエレーン(キャサリン・ロス)が出演した、1976年公開の青春映画です。映画音楽を担当したのが、サイモンとガーファンクルでした。
♪ロビンソン家のエレーンと『ミセス・ロビンソン』
・優秀な成績で大学を卒業したベンは、親の期待とは裏腹に自分の将来が見えず、心は希望と不安の間を振り子のように揺れ動いていました。
・エレーンは、隣人のロビンソン家の幼なじみで、ベンに恋心をいだいていました。そして、エレーンの母親が『ミセス・ロビンソン』でした。
・『ミセス・ロビンソン』は、娘の彼氏であるベンを誘惑して、情夫にしてしまう劣情の女であり、発覚後、離婚されてしまいます。
♪『ミセス・ロビンソン』の歌は「アメとムチ」の魅力
・怪しいフインキ満載の『ミセス・ロビンソン』は、イントロのガット・ギターから引き込まれる迷曲です。
・そして、離婚調停の聞き取りのような歌詞は「アメとムチ」です。
・『ミセス・ロビンソン』は「アメとムチ」「長調と短調(7thメロディー)」をサンドイッチにした曲作りが、大成功した歌です。
♪『ミセス・ロビンソン』の歌詞<1>【アメ・長調】
あなたに乾杯 ロビンソン夫人
イエス様はあなたを愛してくださっていますよ
あなたが思っている以上に
ロビンソン夫人に 神のご加護ありますように
天国は祈る者を必ず受け入れてくれます
♪『ミセス・ロビンソン』の歌詞<2>【ムチ・短調(7thメロディー)】
それを誰も行かない場所に隠しなさい
たとえば食料品置き場、カップケーキと一緒にね
それはちょっとした秘密『ミセス・ロビンソン』の情事
そして何よりも子供達に知られないようにね
♪『ミセス・ロビンソン』に不利な離婚調停
・不貞を働いた『ミセス・ロビンソン』には、勝目のない不利な離婚調停ですが、調停員は「ムチ」ばかりでなく「アメ」も出して、巧みに調停してゆきます。
・『ミセス・ロビンソン』の不貞は、ベンとエレーンの破局の原因となりますが、これを契機に、ベンはエレーンへの愛を再認識し、猛アタックを始めます。
・しかしながら、ベンの猛アタックは実らず、エレーンは別の男との結婚式にのぞみます。
♪結婚式のラストシーンと映画「卒業」の大ヒット
・エレーンの別の男との結婚式にのり込み、エレーンを奪い去るベン。教会のドアに十字架をはめて、追いかけて来る大人達をストップさせる。このラストシーンが、映画「卒業」の大ヒット要因の一つだと言われています。
・映画を見る人は、このラストシーンに「アクション映画のようなスリル」と「青春の輝き」「若者のパワー」を見ます。そして、このシーンに自分をダブらせて、感動に浸ります。
・ミセス・ロビンソン(3分50秒)
・イントロのガット・ギターから、怪しいフインキ満載の『ミセス・ロビンソン』です。
・作詞・作曲:ポール・サイモン 歌:S&G