◆ロックン・ロールのお手本のような曲の圧倒的メッセージ(m179)◆
◎収録アルバム:「レット・イット・ビー」 等
♪「ゲット・バック・セッション」の2つの目標
・紆余曲折の末「ゲット・バック・セッション」は、大きく下記2点を目標とする事となりました。
1)ビートルズのレコーデイング風景を映画にする。
2)最後にライブ・パフォーマンスを行う。
♪『ゲット・バック』の歌詞<1>
ジョジョは「自分は一匹狼だ」と思っていた でも分かっていた それは長く続かないと
ジョジョは故郷を後にした アリゾナのツーソンから カリフォルニアの「草」を求めて
戻って来いよ 戻って来いよ お前の生まれ故郷へ
♪ライブ・パフォーマンスには期限があった!
・ライブは、映画「Let it be」のラストを盛り上げる目的もあったので、撮影期間中(1969年1月2日~1月31日)に行う必要がありました。
・ライブは、紆余曲折の末、1月30日に「アップル・ビルの屋上」で行われました。いわゆる「ルーフトップ・コンサート」です。
♪ライブ・パフォーマンスをどこでやるか?
・「パラディウム(ロンドンの劇場)」「サハラ砂漠」「豪華客船」等、ライブ場所の候補は、たくさん上がりましたが、しかしながら
★残り時間が少なく、大規模なライブは難しい
★場所によっては、機材運び入れが難しい などの問題がありました。
・そんな話し合いの末、ジョンが「アップル・ビルの屋上でライブをやろう!」と言い出し、ポールも「ライブが終わったら、すぐ家に帰れるしね!」と、賛成し、ジョージ、リンゴも同意したというのが、大まかな流れのようです。
♪『ゲット・バック』の歌詞<2>
可愛いロレッタ・マーティンは 自分を女と思ってるけど 実は男だったのさ
まわりの娘達はみんな 女の子だって言ってるけど そう見えている間だけさ
戻って来いよ 戻って来いよ お前の生まれ故郷へ
♪ライブ・パフォーマンスで演奏された5曲
・「ゲット・バック」「ドント・レット・ミー・ダウン」「アイヴ・ガッタ・フィーリング」「ワン・アフター・909」「ディグ・ア・ポニー」の5曲です。
・バンド編成は、世界中を回ってライブをしていた頃の、ジョージ(リード・ギター)、ジョン(リズム・ギター)、ポール(ベース・ギター)、リンゴ(ドラム)に、ビリー・プレストン(キーボード)の5人編成で、楽器の持ち替えは行っていません。
・現在では映画「Let it be」以外でも、この「ルーフトップ・コンサート」ののすべてを見る事ができます。ビートルズのライブですから、安定した、乗りの良い演奏は天下一品、今見ても感動してしまいます。
♪ロンドン警察によりストップさせられたライブ
・このライブは、予告なしでいきなり行われ、天上から聞こえてくる演奏は、アップル・ビルの下を通る人々を驚かせました。
・このライブを見に近くのビルに登る人もいる程でしたが、その音の大きさ等もあり、ロンドン警察が呼ばれました。映画「Let it be」では、アップル・ビルの屋上に来たロンドン警察に、スタッフのビル・エバンスが対応する様子も映っています。
・「警察官に、無理矢理ドラムから引きずり下ろされて、コンサートがストップする。最高のエンディングだね。」と、リンゴは望みましたが「中止する様に!」と言っただけで、ビートルズメンバーの体に触れる事もなく、警察官は帰ってゆきました。
♪「ゲット・バック!戻って来いよ!」と繰り返し歌うポール
・Aコードで始まり、G⇒D⇒Aの「ジャン!ジャン!ジャン!」が、シビれるロックン・ロール『ゲット・バック』。ロックン・ロールのお手本のような曲ですが、その圧倒的なメッセージは、強く伝わって来ます。
・「グループ一体となり、世界中でライブをしていた頃のビートルズに戻ろうよ」と始めた「ゲット・バック・セッション」。ポールの思いは実現しませんでしたが、名曲『ゲット・バック』は残り続けると思います。
・ゲット・バック(3分21秒)
・ロックン・ロールのお手本のような曲、でもビートルズは一味違います
・作詞・作曲:レノン=マッカートニー 歌:ビートルズ