いつも音楽といっしょ

音楽といっしょに成長した自分を振り返ります。

■いつも音楽といっしょ(4月になれば彼女は(サイモンとガーファンクル))■

◆外国の絵本の綺麗な挿絵を思い出させる美しい歌(m169)◆


◎収録アルバム: 「卒業」「サウンド・オブ・サイレンス」 等
 

♪映画「卒業」:陽だまりの中、サングラス姿のベン
・この場面の挿入歌が『4月になれば彼女は』でした。童話からヒントを得たという歌詞は、外国の絵本の綺麗な挿絵を思い出させます。アート・ガーファンクルの澄んだ声が、マッチしすぎて怖いくらいでした。

・ベンは、優秀な成績で大学を卒業しましたが、親の期待とは裏腹に自分の将来が見えず、心は希望と不安の間を振り子のように揺れ動いていました。


♪『4月になれば彼女は』の歌詞<1>
4月 雨で小川の水かさが増す頃
彼女はやって来る

5月 彼女はここにとどまり
僕の腕の中で再び安らぐ


♪4月から9月:彼女との再会とその死
・童話からヒントを得たという歌詞は、四季の移ろいと変わってゆく彼女を、簡潔な美しい言葉で表現しています。

・再会から別れまでが半年間という、短い恋でした。彼女との別れを「彼女の死」と表現しているのかもしれません。

・特定の彼女、たとえばポール・サイモンがイギリスで出会ったキャシーを思い浮かべながら、書かれた詞かもしれません。


♪『4月になれば彼女は』の歌詞<2>
8月 秋風が寒々と吹く頃
彼女はきっと死んでしまうだろう

9月 僕は思い出すだろう
かって新鮮だった愛が冷めてしまっている事を


♪「サウンド・オブ・サイレンス」と『4月になれば彼女は』
・「サウンド・オブ・サイレンス」の冒頭
「Hello darkness, my old friend」(やぁ「暗闇」、僕の古い友人)

理由はともかく、夜中に一人で歩き回る。ポール・サイモンの青春の一コマかと思われます。

・『4月になれば彼女は』の六月
「she'll prowl the night」(彼女は夜に徘徊するだろう)

「女性が夜に徘徊する」。病気等でなければ、歌詞として聞き流すには、一種異様な光景です。

 

・私は昔から「夜」と「徘徊」は、ポール・サイモンを知るキーワードではないかと考えています。

・色っぽい「卒業」のサウンドトラック・アルバムのジャケットです。


♪簡単そうで難しい伴奏のギター
ポール・サイモンのギター伴奏に、アート・ガーファンクルの澄んだ声のシンプルな曲ですが、とても心に染みる『4月になれば彼女は』です。

・伴奏のギターは、シンプルなスリーフィンガー奏法で演奏されています。スリーフィンガー奏法とは、基本的には右手の親指、人差し指、中指の3本で弾く奏法です。

・楽譜を見れば、私にも弾けますが、ポール・サイモンの演奏には、ほど遠いです。「何故か?」「ギターがマーチン社製でないからダ!」と、ギターのせいにする私でした。


www.youtube.com

・4月になれば彼女は(1分50秒)
・外国の絵本の綺麗な挿絵を思い出させる美しい歌です
・作詞・作曲:ポール・サイモン 歌:S&G