◆心が洗われるような神聖な心持ちにさせるスキャット(m121)◆
・小学生の時に聞いた、由紀さおりの「夜明けのスキャット」(1969年)は、衝撃でした。初めて聞く「スキャット」の言葉の意味もわかませんでしたが、「ルー」「ラー」「パン」としか歌わない歌に、大げさに言うと「意味あるのかな~?」と子供心にも思いました。
♪「スキャット」とは「ルー」「ラー」「パン」などで歌う事なのだ
・「夜明けのスキャット」は、長い「ルー」「ラー」「パン」の後に「愛し合う二人の 時計はとまるのよ」と歌って終わります。ここを聞いて「スキャット」とは、メロディーを歌詞でなく「ルー」「ラー」「パン」などで歌う事なのだと、やっと理解できました。
♪「夜明けのスキャット」は「日本初のスキャット・ヒット!!」
・「夜明けのスキャット」のレコードジャケットには「日本初のスキャット・ヒット!!」と書かれています。イントロがサイモンとガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」に似ている点は気になりましたが、由紀さおりの歌唱力もあり「夜明けのスキャット」は、今までに聞いた事のない斬新な音楽であり、その透明感は、心打つものがありました。
♪ダニエル・リカーリの『二人の天使』の大ヒット
・「夜明けのスキャット」の翌年(1970年)、大ヒットした「スキャット」曲が『二人の天使』です。清楚でキラキラと輝くようなバロック風のメロディー、作曲者はサン・プルーです。そして、この曲を「スキャット」で歌ったのが、ダニエル・リカーリでした。楽器演奏版の『二人の天使』も、ありますが、ダニエル・リカーリの「スキャット」版を聞いてしまうと 他の編曲が色あせて聞こえるは私だけでしょうか。
♪ダニエル・リカーリのスキャットの完成度は高い!
・中世の教会のステンドグラスに描かれた向かい合う『二
・中世の教会のステンドグラスに描かれた向かい合う『二人の天使』。心が洗われるような神聖な心持ちにさせるメロディー。そして、巧みな表現力と声量を持つダニエル・リカーリにスキャットをさせた点で、この曲の完成度は二倍以上に跳ね上がったと、私は思います。
・二人の天使(3分55秒)
・キラキラと輝くようなバロック風のメロディーが、ダニエル・リカーリのスキャットで輝きを増します。
・作詞:サン・プルー スキャット:ダニエル・リカーリ