◆誰でも「生涯忘れられない人」がいる(m051)◆
♪「かすかな音をさせて こぬか雨が降る 雨音は 私の想い出」
・サイモンとガーファンクルの、セカンドアルバム「サウンド・オブ・サイレンス」の「キャシーの歌」です。誰でも「生涯忘れられない人」がいるかと、思います。ポール・サイモンにとって、キャシーはそういう人だったようです。
♪「やわらかく そして あたたかく 屋根に 壁に 響く」
・デビューアルバム「水曜の朝、午前3時」が、不発に終わり、ポール・サイモンは、フォーク・クラブで歌うロード生活にイギリスを選び、旅立ちます。そこで、出会ったキャシーに、失意のポールの心は、少しずつ、癒されてゆきます。
♪「心は 隠れ家から出て 僕の瞳を 通りぬけ」
・そんな中、デビューアルバムの1曲「サウンド・オブ・サイレンス」が、アメリカでヒットしているという、連絡が入ります。ポールは、心ならずもキャシーをイギリスに残し、アメリカへ戻ります。アメリカへ戻ってからの大成功は、皆様ご存知の通りです。
♪「雨の道を 飛び越えて かってのすみか イギリスへ向かう」
・サイモンとガーファンクルのアルバムに、キャシーの名前は2回登場します。セカンドアルバムの「キャシーの歌」と4作目「ブックエンド」の「アメリカ」です。
♪「キャシーの歌」と「アメリカ」
・「キャシーの歌」では、静かに降る雨を描写しながら、イギリスそしてキャシーへの想いを、歌っています。「アメリカ」では、アメリカ大陸横断バスの車内で「キャシー、僕は自信を失ってしまったよ」「僕は、この苦しさと虚しさに、もう耐えられないんだ」と、本音をもらします。
♪キャシーは、女神のような超越的存在に…
・人は、失意の心を真心(まごころ)で救ってもらった時、救われたという気持ちと、感謝の心を持ちます。ポールの歌の中でのキャシーは、想い出の人という実在を超えて、すべてを暖かく包むこんでくれる、女神のような超越的存在に、成長しているように思えます。また、ポールの歌はそれを見事に表現しています。
◆私の「オリジナルソング」をアップしています。良かったら聞いてください。