◆公民権運動家の命の上に咲いた花(m040)◆
♪「彼は 私の兄弟だった 五歳年上の」
・サイモン&ガーファンクルのデビューアルバム「水曜の朝、午前3時」に入っている「私の兄弟」です。ポールが「私の兄弟」として、歌っている人は、友人で、公民権運動家のアンドリュー・グッドマンのことです。彼が、反対派の人に殺害されたことに、大きなショックを覚えて書いたのが、この曲です。
♪「彼は 私の兄弟だった そして二十三歳で彼は死んだ」
・アメリカの公民権運動とは、主にアメリカのアフリカ系黒人が、公民権の適用と、人種差別の解消を求めて行った大衆運動です。詳細は、ネット調べられますが、差別の対象は、黒人だけでなく有色人種なので、インディアンも日本人も対象となっていました。
♪「彼の死が 彼に続く兄弟達を自由にしたんだ」
・「黒人のオバマ大統領の就任」などを見ると、アメリカの懐に深さに、私はとても感動してしまいます。これは、マーティン・ルーサー・キング牧師や「私の兄弟」で歌われているアンドリュー・グッドマンの命の上に咲いた花のように思われます。
♪シリアスな曲を書くようになったポール・サイモン
・この事件をきっかけとして、ポール・サイモンは、シリアスな曲を書くようになったと言われています。「サウンド・オブ・サイレンス」もそうですが「アメリカ」を含むアルバム「ブック・エンド」は、人の一生を描いたコンセプトアルバムです。
♪「私の兄弟」のコード進行に、私は「やられた」
・「私の兄弟」を聞いた時に、そのコード進行に、私は「やられた」と思いました。
・コード進行D⇒C(ハ長調のG⇒F)は、あの当時の私には「曲の作りにくいコード進行」でした(和声学では、この進行を悪いと決めつけています)。
・ポール・サイモンは、何の躊躇もなく使って「この野郎」と思い、「やられた」と地団駄踏んだ私でした。
♪「コード進行・コード付けは、面白のが一番」
・あれから、半世紀近くたった今の私は「コード進行・コード付けは、面白のが一番」と考えています。
・3音コードより4音コード(CよりCmaj7)、借用コード良し(ハ長調のD7)、テンション(9th,11th,13th)が、はまれば最高。
・「面白のが一番」のコード進行・コード付けを目指して、日夜ギターを弾いております。しかし、半世紀前にポール・サイモンは、上記のコード進行・コード付けを使った曲を、量産していました(やられた~)。
◆私の「オリジナルソング」をアップしています。良かったら聞いてください。