いつも音楽といっしょ

音楽といっしょに成長した自分を振り返ります。

■いつも音楽といっしょ(フール・オン・ザ・ヒル(ビートルズ))■

◆「フール・オン・ザ・ヒル」の男はどんな奴?(m135)◆
◎収録アルバム: マジカル・ミステリー・ツアー


♪『フール・オン・ザ・ヒル』(丘の上の馬鹿)の歌詞

 毎日 あいつは丘の上にひとりでいる
 物言わぬ顔は 薄ら笑いさえ浮かべ
 人に避けられていることも
 馬鹿呼ばわりされていることも
 他人事のようにやり過ごしている

 丘から沈む夕日を眺めるあいつ  
 その心の眼は 地球の回転を見つめているんだ


♪"D6コード"から生まれた曲
『フール・オン・ザ・ヒル』の曲頭、ピアノで4回弾かれるコードが"D6コード"です。ポールは「ピアノで"D6コード"を弾いているうちに、この曲ができたんだ」と語っています。"D6コード"は、6度の音程を含むコードで、長調短調の中間のような、のどかな響きがします。ちなみに、私はこの曲で"D6コード"を覚えました。

 

♪「ザ・フール」の発想はどこから?
ポールは、下記の二つから「ザ・フール」の発想を得たと語っています。
・タロットカード0番の「ザ・フール(愚者)」
・オランダのデザイナー集団「ザ・フール」
ビートルズのために「All You Need Is Love」の衣装、「I Am the Walrus」の衣装、ロンドン・アップル・ブティックの壁画などデザインをしたのが、デザイナー集団「ザ・フール」です。

 

♪「フール・オン・ザ・ヒル」の男はどんな奴?
ポールは「丘の上に立つ男」のイメージとして、下記の二つを挙げています。
・大衆には理解されていないが、実際には賢い孤独な人物
・正しい答えを持っているのに、人々から嘲笑されやすい人物
具体的な人物として「マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーのような人物のことを歌った曲だと思う。彼を中傷する人たちは彼のことを愚か者呼ばわりしていた。なぜなら彼の笑い方に真剣さが感じられなかったからさ」を挙げています。インド人のマハリシ氏は、ビートルズの瞑想の先生です。

 

♪「リコーダーを使おう」と思いつく
ポールはレコーディング・セッションを繰り返すうちに「リコーダーを使おう」と思いつきます。それに合わせる様に追加された楽器が「フルート」「ハーモニカ」「バス・ハーモニカ」「フィンガー・シンバル」等です。この曲にピッタリな楽器として「リコーダー」を思いつくポールの才能は、やはり只者ではありませんね。ちなみに「リコーダー」はポール自身が「ハーモニカ」はジョージ「バス・ハーモニカ」はジョンが吹いています。

 

♪たくさんのアーティストにカバーされた『フール・オン・ザ・ヒル
この名曲は、いろいろなアーティストにカバーされていますが、世界的にヒットしたのは「セルジオ・メンデス&ブラジル66」によるカバーです。セルジオは、ボサノヴァ風にすると共に、歌詞の最後の「See the world~ spinning round」の「world」を伸ばすというアレンジをしています。私は、この意外性が、世界的ヒットにつながったのではないかと思っています。(ユーチューブで聞けるので、聞いてみてはいかがでしょうか。)名曲は、どんなジャンル・楽器でアレンジしても、その素晴らしいは輝き続けますネ。

 

・タロットカード0番の「ザ・フール(愚者)」です。


www.youtube.com

・フール・オン・ザ・ヒル(1分05秒)
・いつ聞いても、出だしの"D6コード"から、心を暖かくしてくれる名曲です。
・作詞・作曲:レノン=マッカートニー 歌:ビートルズ