■ブラスバンドの演奏でバッハ(中学生編 2 of 4)
♪バッハ好きの化学の先生
・中学1年の時のブラスバンド部の指導は、音楽の先生でした。2年になって音楽の先生が異動になると、何と若い化学の先生がブラスバンド部を指導する事となりました。この先生が大のバッハ好きで、自分でブラスバンド用に編曲したバッハの楽譜を配りました。
・バッハの1曲目は『管弦楽組曲第3番のガボット』でした。この曲は原曲にもトラペットが使われており、ブラスバンド向きではありました。しかし、原曲にはブラスバンドでは使わない楽器ティパニン(お椀型の大きな太鼓)が使われていました。ところが(経緯はわかりませんが)練習が始まると、なんと音楽室の後ろにティパニンが、ドカーンと置いてありました。ティパニンの威力もあり、私達の演奏は原曲のバッハにちょっと近づいた音となりました。
・ガボットは「フランスの古い二拍子の舞踏曲」ですが、バッハが作曲すると荘厳な音となり、演奏していると嬉しくて、溌剌とした気持ちになりました。バッハの曲は、多声的な要素がふんだんに盛り込まれていて、一般に演奏が難しい曲が多いのですが、若い化学の先生の編曲が良かったのか、そんなに難しい箇所もなく、楽しく音楽に浸りながら演奏できました。
♪「ガボット」の次は「G線上のアリア」と言っていましたが…
・練習のかいがあり『管弦楽組曲第3番のガボット』がほぼ出来上がってくると、大のバッハ好きの化学の先生が言いました「次は、G線上のアリアをやりたいな~」と。「G線上のアリア」は、弦楽中心の曲で、バイオリンのロングトーンから始まる難曲です。私は「中学生の肺活量であのロングトーンができるか」とか「どの様に編曲するか」などが気になりました。しかしながら、残念ながら、私の在学中に「G線上のアリア」の楽譜が配られる事はありませんでした。
・尚「G線上のアリア」の正式な名前は『管弦楽組曲第3番のアリア(エール)』です。
Bach - Bwv1068 Orchestral Suite - 03 - Gavotte
・管弦楽組曲第3番のガボット(3分36秒)
・バッハのガボットは、バロック時代の華麗できらびやかな踊りのようです。
・作曲:J.S.バッハ
バッハ「G線上のアリア」 Bach "Air on G String"
・管弦楽組曲第3番のアリア(G線上のアリア)(5分31秒)
・CMやBGMでもよく使われる透明感あふれるバッハの傑作です。
・作曲:J.S.バッハ