いつも音楽といっしょ

音楽といっしょに成長した自分を振り返ります。

■いつも音楽といっしょ(傾斜(中島みゆき))■

◆「そうじゃないですよ~!」と歌い返せる歳となりました(m152)◆

◎収録アルバム: 寒水魚(かんすいぎょ)


♪『傾斜』の歌詞<1>
傾斜10度の坂道を
腰の曲がった老婆が 少しずつのぼってゆく

のぼれども のぼれども
どこへも着きはしない そんな気がしてくるようだ

 

中島みゆき、30歳の時の作曲
30歳の中島みゆきが、老婆となった自分を想像して作ったと思われる歌です。「傾斜10度」は、老婆の「体力」「気力」の衰えの象徴ですが、かなりの急坂です。そして「孫に囲まれた楽しい老婆」などではなく、愚痴だらけのマイナス人生の老婆です。

 

♪『傾斜』の歌詞<2>
としをとるのはステキなことです そうじゃないですか
忘れっぽいのはステキなことです そうじゃないですか

 

♪「そうじゃないですよ~!」と歌い返せる歳となりました(トホホ…)
「としをとるのはステキなことです」→「そうじゃないですよ~!」
「忘れっぽいのはステキなことです」→「そうじゃないですよ~!」
この歌を初めて聞いた20歳前「そんなもんかな~?」と聞き流していましたが、イザ、この老婆の歳となり「そうじゃないですよ~!」と、歌い返せる自信がついた私です。

 

♪『傾斜』の歌詞<3>
悲しい記憶の数ばかり
飽和の量より増えたなら
忘れるよりほかないじゃありませんか

 

♪「忘れるよりほかないじゃありませんか」と自分を慰める歌
老婆を出してきた長い歌詞ですが「(悲しい事ばかりなので)忘れるよりほかないじゃありませんか」と自分自身を慰める為の歌だと、私は思います。あと、老婆の「健忘症」と、年齢に関係なく起こりうる「悲しい記憶の飽和」の二つを結びつけようとした所に、この歌詞の無理を感じる私です。

・アルバム「寒水魚」は、後藤次利のカッコいい編曲の「悪女」や「傾斜」が入った名盤です。


www.youtube.com

・傾斜(4分41秒)
・歌い方も猫出演のビデオも微妙なフインキがカッコいい、ルージュの二人組です。
・作詞・作曲:中島みゆき 歌:ru:ju ルージュ