◆「あぶな坂」をころげ落ちる男(m035)◆
♪「あぶな坂を超えたところに あたしは住んでいる」
・中島みゆきのファーストアルバムの「私の声が聞こえますか」の1曲目「あぶな坂」です。「あぶな坂」をころげ落ちてくる男と、それを助ける喪服の女。日本的シュールにあふれるけど、妖気漂うでなく、サラッと聞こえのは、中島みゆきの声や、歌い方のせいでしょうか。
♪「今日もだれか哀れな男が 坂をころげ落ちてくる」
・「あぶな坂」にくる人たちは、みんなけがをしている
・男は遠いふるさとで傷ついた言いわけに、坂を落ちる。
・「あぶな坂は、何の象徴なのかな?」と、私は考えますが…。
♪「遠いふるさとはおちぶれた男の名を 呼んでなどいないのがここから見える」
・「石をもて追はるるごとく ふるさとを出(い)でしかなしみ消ゆる時なし」。
・私は、石川啄木のこの短歌が浮かんできます。初期の中島みゆきは「落ちぶれた男」には、やさしい視線を注いでいるように思うのは、男の私だけでしょうか。
♪「遠いかなたからあたしの喪服を 目印にしていたのがここから見える」
・「喪服を着て待つ女」。縁起の悪い事を嫌う日本人には、とても奇妙な女です。私は、単純に喪服をきた細身の中島みゆきが、彼岸菊を持って待つ姿が、浮かんでしようがありません。
♪「あぶな坂」:日本的シュールに惹かれます
・しかし、日本的シュールにあふれ、そして惹かれてしまう「あぶな坂」です。
・中島みゆきさん「あなたは、男にも女にも不思議な魔法をかける為に「あぶな坂」の先で、待ち構えていたのですネ!」。私も「あぶな坂」をころげ落ちて、あなたに会いたい気がしてしまいます。
◆私の「オリジナルソング」をアップしています。良かったら聞いてください。