いつも音楽といっしょ

音楽といっしょに成長した自分を振り返ります。

■いつも音楽といっしょ(ねこの森には帰れない(谷山浩子))■

◆アルバム「ねこの森には帰れない」は、コンセプト・アルバム(?)(m182)◆

 

◎収録アルバム:ねこの森には帰れない 等 


♪『ねこの森には帰れない』の歌詞<1>
きのう手紙がとどきました
ふるさとのねこの森から
元気ですか もう10年も
帰らないので心配してます


♪「ゲド戦記」の「テルーの唄」
・「心を何にたとえよう~」というメロディーが、心に残る「テルーの唄」の作曲は、谷山浩子です(作詞:宮崎吾朗)。

・日本人の心に触れるこの民謡調のメロディーは、谷山浩子の円熟した才能が生み出したものだと、私は思います。

谷山浩子は、その他に「土曜日のタマネギ」(斎藤由貴がカバー)、「まっくら森のうた」(NHKみんなのうた」)、「風になれ-みどりのために-」(CMソング)なども手掛けています。


♪『ねこの森には帰れない』の歌詞<2>
ねこの森には 帰れない
ここでいいひと見つけたから
ねこの森には 帰れない
なくした夢は もどらない

・アルバム「ねこの森には帰れない」のジャケットです。

 

♪心躍りながら聞いてしまうアルバム「ねこの森には帰れない
・「朝の扉をひらく時」「河のほとりに」『ねこの森には帰れない』「お早うございますの帽子屋さん」…

谷山浩子の2枚目のアルバムが「ねこの森には帰れない」です(1977年5月リリース)。アルバムの前半は、シングルカットされた「河のほとりに」「お早うございますの帽子屋さん」を含む、心躍りながら聞いてしまう曲達ばかりです。


♪アルバム「ねこの森には帰れない」は、コンセプト・アルバム(?)
・私は、このアルバムを初めて聞いた時から「コンセプト・アルバム」という言葉が浮かんでいます。

・それは「現実離れした歌詞とメロディー」という「谷山浩子独特のファンタジー」が、アルバムに収められた11曲に「コンセプト」として一本通っているからだと思います。

・そして、それが「一人のアーティストの曲の寄せ集め」レベルを超えたアルバム・クオリティの高さになっていると思っています。


♪『ねこの森には帰れない』の歌詞<3>
だけど返事を書きました
ここはとてもいいところです
仕事をしてます 恋もしました
人ごみの中は とても休まります


あまんきみこ作の創作童話「車のいろは空のいろ」を元に作曲
・「すずかけ通り三丁目」「おさかなはあみの中」「山猫おことわり」「くま紳士の身の上話」「本日は雪天なり」

・アルバム後半の5曲は、あまんきみこ作の創作童話「車のいろは空のいろ」を元に作曲されています。

・「空襲で子供を亡くした女性」「おさかな」「山猫」「くま紳士」「キツネ」、タクシー運転手の松井さんなど、童話のページをめくるようにたくさんのキャラクターが登場し、曲を展開させてゆきます。


♪曲にピッタリとハマった声優と「渡る世間は鬼ばかり
・「山猫」「くま紳士」「きつねの司会者」。このおっとりとした声が曲にピッタリとハマった声優は誰でしょうか?それはクニ河内であり、何とこれらの曲の編曲者なのです。

・今では「渡る世間は鬼ばかり」のテーマ曲作曲者として有名な羽田健太郎も、ピアノのセッションミュージシャンとして参加しており、このアルバムのクオリティを高めるのに貢献しております。


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ねこの森には帰れない(3分36秒)
・ねこの耳を付けた谷山浩子が可愛いですね!
・作詞・作曲:谷山浩子 歌:谷山浩子

■いつも音楽といっしょ(君は悲しみの(イルカ))■

◆彷徨う男と女の情景が見える歌(m181)◆

◎収録アルバム: イルカ ベスト 等 


♪「サラダの国からきた娘」と『君は悲しみの』
・「♪サ、サ、サー、サラダ~ サラダの国からきた娘」と「♪君は悲しみの 安らぎの人~」の2曲。

・2曲とも作詞・作曲はイルカですが、私には2曲の曲調は両極端にも思えます。乙女チックな歌と、彷徨う男と女の歌。

・イルカの才能の凄さだと思いますが、イルカの作品の中で『君は悲しみの』は、特異な名作だと、私は思っております。


♪『君は悲しみの』の歌詞<1>
昨日の事さえ 思い出せないほど 
僕は いつも疲れてた

・「君は悲しみの」のジャケットです。何かイルカらしいショットですね。

♪彷徨う男と女の情景が見える歌『君は悲しみの』
・「僕はいつも疲れてた」と独白する男と、黙ってジャスミン茶を差し出す女。

・雨の日、明け方の部屋、一人旅から帰った男を、眠ったふりして迎える女。

・女の愛を知り、感じながらも、自分の苦悩にのめり込む男。男を苦悩ごと包み込む女 ⇒「君は悲しみの 安らぎの人」


♪『君は悲しみの』の歌詞<2>
何も告げずに 一人旅に出て
雨の日 突然帰った僕を


♪彷徨う男 ⇒ 私にダブります
・人生を彷徨う男。しかし、苦悩の中身を、女に話そうとはしません。「言葉にできない苦悩!」「話しても無駄?」「話してわかるような事じゃない!」男はそう思い込み、話すことを諦めているのかもしれません。

・女は「私が理解できるかどうかわからないけれど、話して欲しい」と願っているのかもしれませんが、ただ、人知れず泣きます。

・この彷徨う男が、私にダブります。いや、男なら大なり小なり、ダブるのかもしれません。それが「男のわがまま」だとしても。


♪『君は悲しみの』の歌詞<3>
僕は 僕の事しか見えなかった
君が泣いてるなんて 知らなかった
君は僕の為に生きてくれた やさしい人


♪「君は悲しみの 安らぎの人」は、愛の言葉
・男は、女を「君は悲しみの 安らぎの人」と名付けます。これは、この男なりの愛の言葉だと、私は思います。

・青春の一コマを見事に切り取った、この『君は悲しみの』という歌。別れるか?わかり合うか?この彷徨う男と女の結末は、わかりません。哀しい雨音が、明け方の部屋に静かに響くだけです。


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・君は悲しみの(5分04秒)
・「君は悲しみの 安らぎの人」は、愛の言葉
・作詞・作曲:イルカ 歌:イルカ

■いつも音楽といっしょ(植物誌(イルカ))■

◆「秘密の花園カギ一つ」のカギが欲しい!(m180)◆


◎収録アルバム:「植物誌」 等 


♪イルカ、最大のヒット曲は?
・イルカ、最大のヒット曲は?と言うと「なごり雪」(1975年発売)です。では、2番目のヒット曲は?そうです「雨の物語」(1977年発売)です。「雨の物語」は、元かぐや姫伊勢正三が、イルカの為に書きおろし、アルバム「植物誌」に収録されました。


♪『植物誌』の歌詞<1>
通りすがりの古本屋
ほこりかぶった植物誌

アルバム「植物誌」のジャケットです。

♪アルバム「植物誌」は、良く出来たアルバムです
・「しあわせ」「私の庭から」『植物誌』「雨の物語」「孤独な歌人」…イルカの他者への思いやりあふれる歌たちに心癒される、とても良く出来たアルバムだと、私は思います。

・アルバムタイトルともなった『植物誌』という歌は、イルカの人知れず咲く花への愛情と思いやりにあふれる小品です。


♪『植物誌』の歌詞<2>
いつしか足は下屋敷
裏木戸開ける 霜風に


♪イルカの花の選び方にも思いやりを感じる歌『植物誌』
下屋敷の裏木戸を開けると…
えりをたてるアストラカン、元気なテリアは枯葉色。ところで、下屋敷って、どんな所でしょうか?

・古本屋で買った植物誌を開くと…
つゆくさ、柊(ひいらぎ)、からすむぎ

・玄米茶を飲みながら…
ランプの影の一輪草、まぶたが重たい眠り草


♪『植物誌』の歌詞<3> 
人界知らず植物屋敷
秘密の花園カギ一つ


♪「秘密の花園カギ一つ」のカギが欲しい!
・花は、人が見ていようと、見ていまいと精一杯咲きます。 その可憐さは、自然や生命の神秘をも感じさせてくれます。

・「秘密の花園カギ一つ」
古本屋で買った植物誌は、そのカギなのかもしれません。私も、そのカギを使って、可憐で不思議な花が咲き乱れる秘密の花園に迷い込んでみたいものです。

キリスト教短期大学の入口です。

♪『植物誌』を聞くと、思い出す場所
・昔、首里には、キリスト教短期大学(通称キリ短)の学舎があり、入口は、鳥掘(とりほり)という所にありました。

・私は『植物誌』を聞くと、雨の日に傘を差しながら鳥掘のキリ短入口の前を歩いた時の事を思い出します。(本当に、自分でも不思議な?何故かですが…)


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・植物誌(2分23秒)
・イルカの人知れず咲く花への愛情と思いやりにあふれる歌
・作詞・作曲:イルカ 歌:イルカ

■いつも音楽といっしょ(ゲット・バック(ビートルズ))■

◆ロックン・ロールのお手本のような曲の圧倒的メッセージ(m179)◆

 

◎収録アルバム:「レット・イット・ビー」 等 


♪「ゲット・バック・セッション」の2つの目標
・紆余曲折の末「ゲット・バック・セッション」は、大きく下記2点を目標とする事となりました。

1)ビートルズのレコーデイング風景を映画にする。
2)最後にライブ・パフォーマンスを行う。


♪『ゲット・バック』の歌詞<1>
ジョジョは「自分は一匹狼だ」と思っていた でも分かっていた それは長く続かないと

ジョジョは故郷を後にした アリゾナのツーソンから カリフォルニアの「草」を求めて

戻って来いよ 戻って来いよ お前の生まれ故郷へ


♪ライブ・パフォーマンスには期限があった!
・ライブは、映画「Let it be」のラストを盛り上げる目的もあったので、撮影期間中(1969年1月2日~1月31日)に行う必要がありました。

・ライブは、紆余曲折の末、1月30日に「アップル・ビルの屋上」で行われました。いわゆる「ルーフトップ・コンサート」です。


♪ライブ・パフォーマンスをどこでやるか?
・「パラディウム(ロンドンの劇場)」「サハラ砂漠」「豪華客船」等、ライブ場所の候補は、たくさん上がりましたが、しかしながら
★残り時間が少なく、大規模なライブは難しい
★場所によっては、機材運び入れが難しい などの問題がありました。 

・そんな話し合いの末、ジョンが「アップル・ビルの屋上でライブをやろう!」と言い出し、ポールも「ライブが終わったら、すぐ家に帰れるしね!」と、賛成し、ジョージ、リンゴも同意したというのが、大まかな流れのようです。


♪『ゲット・バック』の歌詞<2>
可愛いロレッタ・マーティンは 自分を女と思ってるけど 実は男だったのさ

まわりの娘達はみんな 女の子だって言ってるけど そう見えている間だけさ

戻って来いよ 戻って来いよ お前の生まれ故郷へ

・「ゲット・バック」のシングル・レコード。ドント・レット・ミー・ダウンとカップリングです。

♪ライブ・パフォーマンスで演奏された5曲
・「ゲット・バック」「ドント・レット・ミー・ダウン」「アイヴ・ガッタ・フィーリング」「ワン・アフター・909」「ディグ・ア・ポニー」の5曲です。

・バンド編成は、世界中を回ってライブをしていた頃の、ジョージ(リード・ギター)、ジョン(リズム・ギター)、ポール(ベース・ギター)、リンゴ(ドラム)に、ビリー・プレストン(キーボード)の5人編成で、楽器の持ち替えは行っていません。

・現在では映画「Let it be」以外でも、この「ルーフトップ・コンサート」ののすべてを見る事ができます。ビートルズのライブですから、安定した、乗りの良い演奏は天下一品、今見ても感動してしまいます。


♪ロンドン警察によりストップさせられたライブ
・このライブは、予告なしでいきなり行われ、天上から聞こえてくる演奏は、アップル・ビルの下を通る人々を驚かせました。

・このライブを見に近くのビルに登る人もいる程でしたが、その音の大きさ等もあり、ロンドン警察が呼ばれました。映画「Let it be」では、アップル・ビルの屋上に来たロンドン警察に、スタッフのビル・エバンスが対応する様子も映っています。

・「警察官に、無理矢理ドラムから引きずり下ろされて、コンサートがストップする。最高のエンディングだね。」と、リンゴは望みましたが「中止する様に!」と言っただけで、ビートルズメンバーの体に触れる事もなく、警察官は帰ってゆきました。


♪「ゲット・バック!戻って来いよ!」と繰り返し歌うポール
・Aコードで始まり、G⇒D⇒Aの「ジャン!ジャン!ジャン!」が、シビれるロックン・ロール『ゲット・バック』。ロックン・ロールのお手本のような曲ですが、その圧倒的なメッセージは、強く伝わって来ます。

・「グループ一体となり、世界中でライブをしていた頃のビートルズに戻ろうよ」と始めた「ゲット・バック・セッション」。ポールの思いは実現しませんでしたが、名曲『ゲット・バック』は残り続けると思います。


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・ゲット・バック(3分21秒)
・ロックン・ロールのお手本のような曲、でもビートルズは一味違います
・作詞・作曲:レノン=マッカートニー 歌:ビートルズ

■いつも音楽といっしょ(ザ・ロング・アンド・ワイディング・ロード(ビートルズ))■

◆ポールの「ビートルズは、僕のすべてだった」という心の叫び(m178)◆


◎収録アルバム:「レット・イット・ビー」 等 


♪『ザ・ロング・アンド・ワイディング・ロード』の歌詞<1>
この長く曲がりくねった道は
君の家へと続く 
永遠に消えない道
何度も歩いた道
そして 君の家のドアまで
いつも導いてくれた道


♪「ゲット・バック・セッション」とは
・「ゲット・バック・セッション」は、グループ一体となり、世界中でライブ・パフォーマンスをしていた頃のビートルズに戻ろう(Get Back)というポールのアイデアから生まれました。

・他の三人は、余り乗り気ではありませんでしたが、紆余曲折の末「ゲット・バック・セッション」は、大きく下記2点を目標とする事となりました。

1)ビートルズのレコーデイング風景を映画にする。
2)最後にライブ・パフォーマンスを行う。


♪「ゲット・バック・セッション」が生み出し映画とアルバム
1)映画「Let it be」: バンド末期の状況を記録した貴重な映像となりました。

⇒映画は、監督マイケル・リンゼイ=ホッグの手のより予定通りの完成・公開となりました。

2)アルバム「Let it be」: 当初の案「Get Back」から改題され、膨大なセッション・テイクから制作されました。

⇒アルバムの制作・完成までには、下記に述べる困難があり、難産の末に生まれました。

・「ザ・ロング・アンド・ワイディング・ロード」のシングル・レコード。フォー・ユー・ブルーとカップリングです。

♪「ウォール・サウンド」のフィル・スペクター登場
・紆余曲折の末、膨大なセッション・テイクから1枚のアルバム制作を一任されたのが「ウォール・サウンド」で有名なのフィル・スペクターでした。

・膨大なセッションから、いいテイクを取り出し、オーケストラ伴奏に編曲したり、途中に会話を入れて臨場感を盛り上げたアルバムの評価は上々でした。

・しかし、ポールは『ザ・ロング・アンド・ワイディング・ロード』の編曲ついて「オリジナルのシンプルな編曲の方がいい!」と後々まで、嫌悪していました。

・ポールが言うオリジナルのシンプル・ヴァージョンは、2003年発売のアルバム「レット・イット・ビー...ネイキッド」で聞く事ができます。フィルの編曲は、飾り立て過ぎていて「ポールの曲への想い」とずれていたと、ハッキリわかるバージョンです。


♪『ザ・ロング・アンド・ワイディング・ロード』の歌詞<2>
孤独が僕を襲い
何度も泣いた
君は知らないけど 
その度 僕は 
勇気を奮い起こし
立ち上がってきたんだ


ビートルズがたどった道『ザ・ロング・アンド・ワイディング・ロード』
・「長く曲がりくねった道」とは「君の家へ続く道」であり「約8年間のビートルズの音楽活動」を道にたとえたとも考えられます。

・ジョンは、解散が決まった時「ビートルズという魔法は終わった」と言いました。ポールは、この曲で終焉を向かえようとしているビートルズへの、決別と「ビートルズは、僕のすべてだった」という心の叫びを歌い上げたのかもしれません。


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・ザ・ロング・アンド・ワイディング・ロード(3分40秒)
・2021年のREMix版です。音がクリアーになっています。
・作詞・作曲:レノン=マッカートニー 歌:ビートルズ

■いつも音楽といっしょ(ユー・ネバー・ギブ・ミー・ユア・マネー(ビートルズ))■

◆半端な曲をメドレーにして、オペラぽっくするアイデアが浮かんだ(m177)◆


◎収録アルバム:「アビイ・ロード」 等 


♪『ユー・ネバー・ギブ・ミー~』の歌詞<1>(曲1)
お前は、絶対に金を渡さず 
訳のわからん書類ばかりくれる
そして 交渉途中 
いつも 嘘泣きをはじめる


♪『ユー・ネバー・ギブ・ミー~』の生まれた背景
・ポールは「半端な曲をメドレーにして、オペラぽっくするアイデアが浮かんだ」と、語っています。最終的に『ユー・ネバー・ギブ・ミー~』は、1曲の中に3曲をメドレーにした形となりました。


♪『ユー・ネバー・ギブ・ミー~』の曲の構成(全3曲)
1)曲1: You never give me your money~
・悲しげなメロディーからメドレーは始まります。

2)曲2: Out of college, money spent~
・ブギーのリズム、ホンキー・トンク・ピアノで、ガラッと曲調を変え、メドレーは展開されてゆきます。

3)ギター間奏
・ジョージのギターにオーバー・ダビングされたディストーション・ギターは、ポールが弾いていると思われます。

4)曲3: One sweet dreamt~
ディストーション・ギターの上行フレーズに引っ張られて、爆発シャウトのロックで3曲目が始まります。

5)エンディング: 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7 All good children go to Heaven~
・ギターの「C→G→A」のアルペジオをバックに歌われ、フェードアウトして行きます。そして、重なる様に、鐘の音、虫の声などのSE(サウンド・エフェクト)が聞こえ、夢の中にいるようなエンディングが心地良いです。

・「キャッシュボックス」誌で14週連続第1位獲得したアルバム「アビイ・ロード」のジャケットです。

 

♪『ユー・ネバー・ギブ・ミー~』の歌詞<2>(曲2)
大学をやめ カネは使い果たし
お先真っ暗 家賃も払えない
もうカネも無い 行く当てもない


♪曲1「You never give me your money~」の歌詞は、恨みつらみ節
ビートルズのマネージャー、アラン・クレインは、ビートルズの稼いだ金の話になると、いつも訳の分からない書類を見せるだけで、具体的な話はしなかった事を歌詞にしたのが曲1です。

・1969年に、アラン・クレインはビートルズと契約を結びますが、ミック・ジャガーからクレインの悪い評判を聞いていたポール・マッカートニーだけは契約しませんでした。これが、後にビートルズ解散の原因の一つとなります。

・アラン・クレインの強引なやり方に、ピーター・アッシャーとジェームス・テイラーは、アップルを去ります。その後、不正経理などが発覚し、クレインもアップルを去る事となります。


♪『ユー・ネバー・ギブ・ミー~』の歌詞<3>(曲3)
素敵な夢が1つ
バッグを持って リムジンに乗り込む

もうすぐ こことはおさらばさ
アクセルを踏み 涙を拭う

素敵な夢が1つ 今日叶った
今日叶った 今日叶った そうさ


♪アルバム「アビイ・ロード」には、3つものメドレーが!
◎凄い!素晴らしい!、3つのメドレー◎
1)ユー・ネバー・ギブ・ミー・ユア・マネー(1曲の中に3曲のメドレー)
2)ミーン・ミスター・マスタード ⇒ ポリシーン・パン ⇒ シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
3)ゴールデン・スランバー ⇒ キャリー・ザット・ウェイト ⇒ ジ・エンド

・レコード版の「アビイ・ロード」では、B面の「ヒア・カムズ・ザ・サン」から「ジ・エンド」まで、B面自体が、未体験のメドレーであり、聞き終わった後も、しばらくの間、感動と驚きが残る程の素晴らしさでした。そして、アルバム「アビイ・ロード」は、「キャッシュボックス」誌で14週連続第1位獲得し、全世界で3,100万枚以上の販売を記録しました。


♪何度聞いても、心癒される『ユー・ネバー・ギブ・ミー~』
・アルバム「アビイ・ロード」のB面2曲目「ビコーズ」の素晴らしくも、緊張感のあるハーモニーが、Ddimで消えた後の『ユー・ネバー・ギブ・ミー~』のピアノのイントロ。

・私は、このAm7のピアノのイントロが聞こえると、いつも肩の力が抜ける様な感覚と、心の癒しを覚えます。そして、この心の癒しは、この世を生きる煩わしさや雑多な事を一瞬にして忘れさせてくれる魔法のイントロでもあります。


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・ユー・ネバー・ギブ・ミー・ユア・マネー(4分02秒)
・この曲は、何度聞いても、心癒される名曲です。
・作詞・作曲:レノン=マッカートニー 歌:ビートルズ

■いつも音楽といっしょ(ヒア・カムズ・ザ・サン(ビートルズ))■

◆ジョージは『ヒア・カムズ・ザ・サン』に、相当の自信があったようです(m176)◆


◎収録アルバム:「アビイ・ロード」 等 


♪『ヒア・カムズ・ザ・サン』の歌詞<1>
太陽が やってきて
光が あふれ始めた 
僕は ハッキリ言える
「もう 大丈夫」だと


♪朝の始業の音楽が『ヒア・カムズ・ザ・サン
・二年間働いたオフィスの、朝の始業の音楽が『ヒア・カムズ・ザ・サン』でした。「朝日だ~。さぁ働こう(働け!)」の意味が込められていたかどうかはわかりませんが、オルゴールで演奏される『ヒア・カムズ・ザ・サン』は、オフィスに差し込む朝日をより輝かやかせてくれたように、私には思えました。

 

・私は、この曲を聞く度に、二つの事が思い浮かびました。
1)ジョージは、日本の地方都市のオフィスで、この曲が流れると予想していたかな?
2)ジョージは、このオフィスで、この曲が流れるのを喜んでくれるかな?

 

・しかし、このオフィスだけでなく『ヒア・カムズ・ザ・サン』は、いろいろな形に編曲されて、あらゆる場所で流れています。やはり名曲は、世界中で愛されるのですね。


エリック・クラプトンのギターで作曲
・作曲当時、ジョージは、ビートルズが作った会社「アップル社」のオフィスに毎日通い、会計士と膨大な書類に囲まれて、書類のチェックとサインに忙殺されていました。

 

・ミュージシャンが、会計士に囲まれてのオフィス・ワーク。会計の知識などないので、チンプンカンプン状態、これは精神的にかなりキツイ仕事だったと思います。

 

・精神的に行き詰まったジョージは、仕事をサボって、エリック・クラプトンの家へ遊びに行きました。そこで、エリック・クラプトンのギターを借りて作曲されたのが『ヒア・カムズ・ザ・サン』でした。

 

・私は、歌詞の「もう 大丈夫」は、恋人を勇気づけると共に、精神的に行き詰まった自分自身を励ます言葉ではないかと考えています。

・「ヒア・カムズ・ザ・サン」のシングル・レコード。オー・ダーリンとカップリングです。

♪『ヒア・カムズ・ザ・サン』の歌詞<2>
恋人よ 見てごらん
氷が溶けはじめているよ
恋人よ 感じてごらん
久しぶりの太陽の暖かさを
僕は ハッキリ言うよ
「もう 大丈夫」だと


♪ジョージと、ジョン又はポールとの共作曲はない
・「レノン=マッカートニー」とクレジットされている曲は、ジョンとポールの共作です。「レノン=ジョージ」とか「ジョージ=マッカートニー」のクレジットは存在しません。

 

・これはジョージと、ジョン又はポールの共作曲は、一曲も存在しない事を意味しています。実際、二人はジョージの作曲にアドバイス等はしましたが、いっしょに作曲はしていません。

 

・当時、一枚のアルバムのジョージの担当分は二曲程度でしたが、天才「レノン=マッカートニー」レベルの傑作を作る為に、ジョージは、作曲技術的にも、精神的にもかなりのプレッシャーがあったと思います。


♪『ヒア・カムズ・ザ・サン』で、ポールのアドバイスは不要
・ジョージは『ヒア・カムズ・ザ・サン』に、相当の自信があったようです。ポールは、いつもの様にアドバイスしようとしますが、ジョージは、「いや、このままで問題ない」と、言い切ったそうです。

 

・しかし、バンド仲間とは嬉しいもので、ビートルズのメンバーは、ジョージの曲の演奏となると、俄然張り切りました。ジョージのもう一つの名曲「サムシング」では、ベースのポールが余りに張り切りすぎるので、「もっとシンプルに弾いてくれ」と、何度もポールに注意したそうです。

 

・『ヒア・カムズ・ザ・サン』でも、バックを支えるポールのベースとリンゴのドラムのコンビネーションが心地良く響き、私には、まるで「ジョージ頑張れ」と演奏している様に聞こえてきます。

 

・「レット・イット・ビー」制作の時と違い「アビイ・ロード」制作では、ビートルズの一部始終を撮影しようとするカメラもなく、音楽製作に集中できたそうです。リンゴは「ビートルズがいい演奏をしている時は、普段のモヤモヤもすっ飛んで、音楽に集中できるんだ!」と、語っています。こうして、大傑作「アビイ・ロード」が生まれたのですね。


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・ヒア・カムズ・ザ・サン(3分11秒)
・ビデオで手を振るポールに、思わず手を振り返す私です。
・作詞・作曲:ジョージ・ハリスン 歌:ビートルズ